精神科に特化した訪問看護ステーション コルディアーレ

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【事業所インタビュー】第1弾:看護師編 ~東村山の看護師さんにお仕事を始めたきっかけや訪問看護の魅力を聞きました~

1.この仕事に就いたきっかけ

【大里】
まずは皆さんがこのお仕事を始められたきっかけをお聞きできればと思います。
初めに「訪問看護」に興味を持った理由を教えてください。

【高野】
私はこのお仕事を始める前は、長らく総合病院で勤めていました。
最近は総合病院でも『地域連携』への意識が高まりつつあって、
「患者さんを生活者として見ましょう」と交流などの取り組みもあったのですが、看護師として働く中で、結局のところ「地域で生活している患者さんとうまく連携できていないのではないか」という思いがありました。

年齢を重ねるにつれて夜勤が体力的にきつく感じてきたこともあり転職を考えた時、「地域で生活している患者さんをしっかり見ながら看護が提供できたらいいな」と思い訪問看護に興味を持ちました。

【大里】
転職活動の際は初めから訪問看護をメインで探していらっしゃったんでしょうか。

【高野】
訪問看護という形に初めからこだわりがあったわけではなく、
まずは「夜勤なし」という条件で仕事を探し始めました。
そうすると必然的に訪問看護のお仕事が多く、興味を持ったというのがきっかけです。

検討しているうちに、一人の利用者さんと接する時間が長く取れて、ゆっくりお話ができるところに魅力を感じました。
病院にいるとどうしてもバタバタしていてあまり深く関わりを持つことができず、 
「もうちょっと話したかったのに時間がない……」と
患者さんとのお話を切らなければいけないような場面も多かったのですが、訪問看護では30分くらいしっかりと時間を取ってお話できるので、そこがいいなと思いました。

【大里】
一人の利用者さんとより深く関われる、というところに魅力に感じて入職されたんですね。
ありがとうございます。色々な職場がある中で、JSHという会社に興味を持ったきっかけや入職した理由を教えてください。

【長瀬】
私は元々精神科の訪問看護を希望していて、人材会社のアドバイザーの方におすすめされたのがきっかけです。
その人材会社で紹介した人が現役で働き続けているということもあって、
続くということは良い職場なんだな」と感じ、JSHを選びました。

条件面でいうと、私は子供がいるので、
土日や祝日にお休みが取れるというところもポイントでした。
家から近くて通いやすかったのもありますね。

【北條】
私は元々精神科の急性期病棟で働いていたんですが、そこでたまたまJSHの北村取締役と出会いがあり、
色々と精神科訪問看護話を聞く中で興味を持ち、まずは週1回のパートから始めることになりました。
仕事をやっていくにつれて病院では味わえないような面白さがあり、
結局本格的に転職することになったという流れですね。

【高野】
私は、正直にお話するとオンコールが無かったことが一番でした(笑)。
先ほどお話したように夜勤が体力的にきついというのはもちろんありましたが、
オンコールの勤務は「いつ連絡が入るか分からない」という緊張感が常にあるのが精神的に大変でした。

救急の当直もやっていたので、電話を2台持ちながら「いつかかってきても出られる状態にしなくてはいけない」という状況にいて、そういったプレッシャーがないというのが良かったですね。

ある程度年齢を重ねてきたので、仕事を選ぶうえで自分の生活リズムを重視したいなという気持ちがありました。

【大里】
プライベートも確保しながら働ける場所をお探しだったんですね。

【高野】
そうですね。生活をしっかりしつつ、そのうえで
しっかりとやりがいも持って働けるということを大切にしていました。

2.「精神科の訪問看護」という仕事の魅力、病棟との違い

【大里】
ここからは、実際に働いてみて感じたことをお聞きしたいと思います。
「訪問看護」の魅力ややりがいを教えてください。

【北條】
病院だと絶対的な「病院のルール」があるので、それを押し付けてしまえば患者さんは従うしかありません。
でも、お家で利用者さんと接するとなると、仮にこちらが強く言っても逃げられちゃったり(笑)。そこをうまく駆け引きしていくのは面白く、魅力的ですね。

あとは、なかなか別れが来ないということです。
病棟だと何か月か経てば退院するケースが多いですが、
訪問看護の場合は「どれだけ長く(入院に至らず)外の世界にいられるか」という勝負なので、1年、2年という長いスパンで看続けられるんです。
長い間担当していると「北さんが来てくれたから良くなった」と感謝されることも多く、そういう言葉にもやりがいを感じます。

【高野】
精神科ということもあり、正直始めはスムーズに関係性が作れないと感じることもありました。
でも訪問看護では長い間関わりが持てるので徐々にお互いに信頼関係ができてきて、「受け入れてもらえてないんじゃないか」「関わりが難しいな」と思っていた人が自分を必要としてくれていると実感した時はすごくやりがいを感じます。
「関わってきてよかったな」と思うことができますね。

始めはすごく殻に閉じこもっていた人が自分に助けを求めてくれた時には私たちのサポートがこの人にとって「“何か”にはなっているな」と感じられます。

こういった姿を見て、ただ「拒否されている」と思うのではなく
「利用者さんもうまく表現できなかっただけかもしれないな」
「段々信頼関係ができてくれば本音を言ってくれるのかな」
と見方を変えることができました。

【長瀬】
利用者さんが段々と「その人らしい生活」を送れるようになっていくのを見るのもやりがいですね。
本人がやろうと思っていてもできない身の回りのことを私たちがサポートすることで少しずつ生活レベルが上がっていきます。

例えば窓をずっと閉めっぱなしだった人が窓を開ける習慣を身に付けたり
全然会話のなかった人が少しずつ話してくれるようになったり最初は良くない状態だった人が、心地よく過ごせるような状態になっていくと大きな変化を感じます。

「もしも訪問看護を行っていなければまた入院しなければならない状況だった」
という人を看護の力で変えていけるというのは大きな価値だし、やりがいだと思います。

【長瀬】
訪問看護では、病棟では見えない「裏側」が見えるのもおもしろいところです。
病棟だと医師や看護師から「こうしてくださいね」と指示があり「分かりました」と言って帰っていくけれど実際に家に帰ってからでどうなっているか、というのは見えない部分なので、生活の場まできちんと見られるのは大きな違いです。

自己管理ができる人ばかりではないので、訪問看護をしていると
「実際はこんなことになっていたんだ!」ということもあります。
その人に合わせてきちんとサポートしていくということが病棟だとなかなか難しいので、そこはすごく違うところだな、と思います。

【大里】
皆さん元々は精神科以外の科で看護師をされていらっしゃいましたが、「精神科」のお仕事をする中で、他の科とどんなところに違いを感じますか。

【高野】
精神科の大きな特徴は、やっぱり「医療処置」がないことだと思います。
本人と話をしながら本人が何をしたいのか、どうなりたいのかということを汲み取って、どんな支援ができるのか一緒に考えるというところは他の科とは全く違いますね。

明確な処置が無いぶん大変さも感じますが、「その人らしい生活」を一緒に模索していくことは面白く、やりがいを感じます。

【大里】
今はお仕事に慣れてきた頃かと思いますが、訪問看護を始めたての頃の失敗談などがあればお聞かせいただけますか。

【高野】
始めは利用者さんとの関わり方が少し難しいと感じました。

病院の中だと、医療者側が患者さんに対して割と指導的な役割で関わることが多いんですが、訪問看護の場合は利用者さんが「自分の家の中」で「自分の生活」をしている状況なのでこちらが良かれと思ってやったことが望まれず、拒否されてしまう場合もあります。

「私たちがさせたいこと」ではなくて「利用者さんがしたいこと」をしっかり見ていかないと
信頼関係が崩れたり、拒否されてしまったりするのだな、ということは感じましたね。
病棟の頃とは関わり方を変えないとな、と思いました。

【大里】
利用者さんの気持ちも汲み取って、それに合わせて看護を提供しないと、ということですね。

【高野】
後は、最初の頃はこのあたりの土地勘がなくて(笑)。
ナビ通りに進んでいったら渋滞する道を案内されてしまい、約束の時間に遅刻してしまったことがありました。

すぐに電話をして、利用者さんには「大丈夫だよ、ゆっくり来て」と声をかけてもらえたんですが、すごく焦りますよね。
結構最初の頃は訪問のたびにドキドキしていました。

【大里】
患者さんの方が病院に来てくれる病棟とは違って、自分で行くとなると確かに全然違いますよね。
そういった所は、やはり段々土地を覚えていくことで解消できるものなんでしょうか?

【高野】
そうですね。何度かまわっていると道も分かってきます。
あとは、スタッフの中で「こっちから行くと早いよ」という情報交換もしています。
「え、こんなに早く行けたの!?」ということもあります(笑)。

3.1日のスケジュールや働き方について

【大里】
ありがとうございます。
ここからは少し話題を変えて、「働き方」のお話をお聞きできればと思います。
まずは皆さんの1日のスケジュールをお伺いできますか。

【高野】
朝のミーティングが毎日9時からあるので、だいたい8時45分くらいに事業所に来ています。ミーティングでは一日の予定を皆で確認します。

【北條】
そのあと9時15分くらいには各自が事業所を出て、利用者さんのお宅に向かいます。

【高野】
1件目の訪問が9時半くらいに始まるイメージですよね。
東村山事業所は結構範囲が広いので、その日の移動距離次第で訪問件数は少し違いますが、午前中に3件くらい回って、お昼を食べて、休憩を少し取ってから午後も3件から4件ほど回ります。

事業所には17時半くらいに戻ってきて、17時45分から終わりのミーティングをして、という流れです。

【大里】
訪問に行った後の看護記録などはいつ記入されていますか?

【高野】
記録はスマートフォンから付けられるので、
移動距離が短ければ空いている時間に車で入力することもありますし、時間が無ければ帰ってきてから事業所で入力することもあります。

【北條】
特にトラブルなどがなければ、普段は皆18時半くらいに退社しています。

【大里】
先ほど高野さんから訪問看護での働き方の魅力として「夜勤がない」というお話がありましたが、病棟とは違った訪問看護ステーションでの働きやすさという点で何かあれば教えてください。

【北條】
まずは、好きなランチが食べられること(笑)。

【長瀬】
そうですね(笑)。
あと、その土地について色々と知ることができるのは面白いです。
「ここにこんなお店があるんだ」「休みの日にここ行ってみようかな」とか。
普段自分では行かないエリアに行くことで新しい発見もありますね。

【長瀬】
定時に帰れる日が多いというのも結構大きいですよね。
病棟では「残業があたりまえ」という感じがあったので……。

【北條】
残業、早出が少ないですよね。

あとは、一人になれる時間があるのでリフレッシュできて良いですね。
車の中は基本的に一人で、例えば途中でコンビニに寄ることもできますし、ある程度自分のタイミングで動けるのでストレスが少ないです。

【高野】
自分のペースでできるけれど、スマートフォンを活用しているのでいざとなったら連絡をしながら協力できるのが程良いですよね。
病棟だと他のスタッフと常に一緒にいてコミュニケーションはすぐに取れる分、仕事中はずっと息が抜けないので。

【長瀬】
病棟だと休憩室も誰かと一緒だったりすることが多くて一人になれる時間がないですもんね。

【大里】
訪問看護の場合、うまく息抜きしながら自分のペースでお仕事ができるというところがポイントなんですね。
最後に、東村山事業所の雰囲気はいかがでしょうか?

【高野】
夕方事業所に帰ってきて少し時間にゆとりがある時はプライベートなことも含めて結構みんなで会話をしています。
職場の雰囲気はすごく良いと思います

【長瀬】
和やかにしていますね。

【大里】
お仕事の話や相談もスタッフ同士で結構されるんでしょうか?

【高野】
もちろん仕事の話もしています。サボってはいませんよ(笑)。
「〇〇さんがこんな症状だったんですけど、どう対応したら良いでしょう」といった相談をすることもあります。

【大里】
皆さんの表情からも、和気あいあいとされている雰囲気が伝わってきます(笑)。

インタビューは以上になります。
今日はお忙しい中、色々とお話をお聞かせいただきありがとうございました!

4.最後に:東村山事業所 責任者 北條所長より

東村山事業所では、とにかく職員さんの話をしっかりと聞くということを意識しています。
訪問看護の職場では朝礼のみ行い、夕礼はしないというケースも多いですが、私たちは夕礼も行い、職員さんの細かな動向や不安も汲み取れる体制づくりをして、問題を解決できるように心掛けています。

比較的経験の浅い人も多いので、訪問看護や精神科の経験がなくても気後れすることなく一緒にお仕事ができれば嬉しいです。

株式会社JSHの訪問看護ステーションでは一緒に働く仲間を募集しております。
少しでも興味を持った方はお気軽にお話をしに来て頂ければと思います。

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