精神疾患を患いながら在宅生活を送る方は年々増加しており、精神科訪問看護師のニーズは高まっています。しかし、一般科とも病棟勤務とも異なる精神科訪問看護は、離職率が高いといわれているのも事実です。
実際に精神科訪問看護の難しさに直面し、辞めたいと感じた方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、精神科訪問看護師が辞めたいと思う理由とそれぞれの対処法、退職を決意する前にするべきことを紹介します。
現状が辛いと感じている方は、参考にしてみてください。
精神科訪問看護師の仕事内容を知りたい方は、次の記事もご参照ください。
在宅で精神的ケアをする精神科訪問看護は、精神科病棟とも訪問看護とも違う側面があります。
そのため、精神科訪問看護師ならではの辞めたいとつい思ってしまう理由もあるようです。
それぞれ、辞めたいと思う方の5つの理由とその対処法を紹介します。
①利用者様との関わり方の難しさ
精神科訪問看護師が辞めたいと感じる理由の一つは、利用者様との関わり方の難しさを感じることがあるということです。
精神科看護では、精神疾患を抱えた方とのコミュニケーションがケアの中心です。
しかし、うまく利用者様との信頼関係を築けなかったり、病気の症状が安定しない利用者様の言動に右往左往してしまうことも。
利用者様との関わり方に悩んだり、一生懸命ケアをしても成果が感じられないと自分自身が精神的に辛くなり、辞めたいと思うことも考えられます。
仕事をするうえで自分の精神状態が不安定にならないよう、 仕事とプライベートにメリハリをつけ休日はリフレッシュすることが大切です。
また、精神疾患は症状に波があり、寛解と再発を繰り返す場合があります。
精神科訪問看護では、疾患の再発を防ぎ在宅生活を送るのが第一優先なため、看護の成果がすぐに見られないと焦らないようにしましょう。
②危険を感じた・怖い思いをした
利用者様との関わりのなかで、危険を感じ辞めたいと思った人もいるかもしれません。
精神疾患は、症状により言動を攻撃的にする場合があります。
明らかな暴力や危険行動がなかったとしても、一人で訪問する看護師にとっては、大声を出されたりきつい言葉を投げかけられたりするだけで怖いと感じるでしょう。
危険時のリスクを減らし安心して働くためには、危険時の対応を事前に確認しておくことが大切です。
必要時は複数人で対応する、担当変更を相談するなど、一人で対応せずにチームで関わるようにしましょう。
危険時の対策は、次の記事もご参照ください。
③1人で訪問・対応する負担
訪問看護師は基本的に一人で利用者様の訪問、対応をします。
訪問だけでなく、利用者様の在宅生活を支えるために関係機関と連携を取ることも非常に重要になります。
そのため、一人で判断することや責任の重さを負担に感じ、辞めたいと思う方もいます。
責任感が強い方は一人で悩む傾向がありますが、精神科訪問看護は担当者だけで看護するのではなくチーム全体で利用者様を支えるものです。
自分が担当する利用者様だからといって、一人で抱え込まずに積極的に周りに相談してみましょう。
負担が大きすぎる場合は上司に相談するか、場合によっては職場を変える選択肢を考えてみても良いかもしれません。
④看護師としてのキャリアへの不安
精神科訪問看護師のキャリアに不安を感じ退職を考える方もいます。
精神科訪問看護は、精神的な看護が中心で医療処置が少ないのが特徴です。
そのため、採血などの医療処置スキルが衰えるのではと不安になる、他の施設や病院に転職したいと思った時に仕事ができるか不安など、将来に不安を感じ退職を考える方もいます。
しかし、在宅医療のニーズの高まりや精神科患者の増加から、今後も精神科訪問看護の需要は高くなる見込みです。
ニーズが高まる業界で積んだ経験は、看護師としてのキャリアに役立つでしょう。
また、一般科クリニックや病棟に復帰したい人向けの復職研修などを、各地の看護協会が開催しています。
精神科訪問看護以外の職場に就きたいと思ったときには、活用してみましょう
⑤時間外労働が発生しやすい?
精神科訪問看護の職場の中には、時間外労働が発生しやすい職場もあり、その場合辞めたいと思うという意見もあります。
訪問以外に記録や関係機関とのやり取りなど、時間内に業務が終わらず時間外にやらざるを得ない場合や、十分な人材がそろっておらず一人ひとりの負担が大きいなど、精神科訪問看護は職場環境により時間外労働があるのも事実です。
また、オンコールがある職場は精神的・体力的に負担に感じる方もいるかもしれません。
職場の体制に不満がある場合は、職場環境を変えるのも一つの選択肢です。
コルディアーレはオンコールなしの職場で、看護師の方が働きやすい環境を整えています。
興味のある方は、ぜひお問合せください。
精神科訪問看護はやりがいのある仕事ですが、向き不向きもあるでしょう。
精神的・身体的に辛くどうしても辞めたい方は、転職したほうがよい場合もあります。
ただし、なんとなく辞めると、次の職場でも同じことの繰り返しになってしまうかもしれません。
同じ思いをしないためにも、辞める前にするべきことを確認しておきましょう
◎辞めたい理由・嫌なことを整理する
辞めたい理由が業務内容に関することなのか、業務量なのか、対人関係なのか、自分が嫌と感じることを整理してみましょう。
紙に書き出すと、自分の考えや気持ちの整理ができます。
辞めたいと思う理由のなかには、職場に相談し解決するものもあるかもしれません。
また、転職する場合は、自分の嫌な基準を知ることで次の職場を選ぶ検討材料になります。
◎自分の希望を明確にする
辞めたいと思う理由をもとに、自分の仕事に対する希望を明確にしてみましょう。
どのような仕事がしたいのかだけでなく、勤務時間や休日日数、通勤時間、待遇面なども明確にしておくと、今後の働き方を決める基準になります。
◎職場に相談するか転職を検討する
働く希望の基準を明確にしたうえで、現在の職場でも解決できるものがあれば職場に相談してみてはいかがでしょうか。
相談することで解決策が見つかるかもしれません。
もし解決できないことだとしても、上司に話すことで気持ちが落ち着く、改善できないような職場なりの事情があるなど、納得できる理由が聞けるかもしれません。
ただし、職場が取り合ってくれない場合や精神的に追いつめられている場合は、無理せず退職や転職を考えてみてください。
コルディアーレは関東を中心に全国18ヵ所の精神科訪問看護ステーションで、共に働く仲間を募集しています。
当社では辞めたいと悩む精神科訪問看護師の現状に課題を感じ、看護師の方がやりがいを持って働ける環境作りに取り組んでいます。
ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
【コルディアーレの魅力】
◎未経験者の方も安心の充実した社内研修
◎オンコールなし
◎夜勤なしで病棟と同等以上の待遇
◎iPhoneを活用した記録システム
精神科訪問看護は、利用者様やご家族とじっくり向き合えるやりがいのある仕事です。
一方で、仕事内容に負担を感じ、辞めたいと思う方もいます。
辞めたいと感じている方は、この記事を参考に、できる対処法から試してみてはいかがでしょうか。
もし精神科訪問看護に魅力を感じ、これから精神科訪問看護師をめざしたい方はぜひ挑戦してみてください。
転職を検討している方、精神科訪問看護に興味のある方はお気軽にお問合せください。