精神科に特化した訪問看護ステーション コルディアーレ

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うつ病の訪問看護は何をする?利用方法やメリットを詳しく解説!

近年、仕事でのストレスや不規則な生活などにより「うつ病」を発症する方が増加傾向にあると言われています。知らず知らずのうちに進行してしまうことが多いうつ病ですが、うつ病と診断されたら、訪問看護を利用できることがあることをご存知でしょうか?

訪問看護はご高齢の方が利用するイメージがあるかと思いますが、精神科訪問看護は幅広い年代の方が利用されています。

今回は、うつ病の方が利用できる精神科訪問看護について、利用方法やメリット、実際の利用事例についてご紹介します。

うつ病で利用できる訪問看護とは?

うつ病と診断されたら、服薬やカウンセリングなどの治療を継続していく必要があります。うつ病の方には、精神面でのフォローのほか、身体的な症状に対するケアが必要なこともあります。 「突然うつ病と診断された」「家族がうつ病と言われたけどどうしたらいいかわからない」など、うつ病と診断された方やそのご家族の困り事や悩みに対して有用なサービスが精神科訪問看護です。 精神科訪問看護では、下記のサポートを中心に、利用者様に合わせた看護を提供しています。

 

◎バイタルサイン測定
◎精神面のサポート
◎社会復帰に向けたサポート
◎服薬管理や自己管理に向けた援助
◎ご家族のサポート
◎各種医療者の連携サポート

 

■訪問看護を利用するメリット

うつ病の方の中には環境の変化が苦手な方もいらっしゃり、当初は訪問看護の利用を拒否される方もいます。

しかし、訪問看護のメリットは下記のように多岐にわたり、ご自宅での生活を整える一助になります。

◎気軽に相談出来る

突然うつ病と診断されたら、利用者様もご家族もどうしたらいいかわからず不安が強くなってしまうことがあります。さらに、療養中に何かわからないことがあってもどこに相談したらいいかわからないと感じる方は多いのです。訪問看護師との連絡手段があることによって、困った際にすぐに相談・連絡ができることはメリットと言えます。

◎なにか異変を感じた際の緊急連絡先になる

精神疾患を抱えて生活されている方の中には、予期せぬトラブルや異変を感じた際、どこに連絡していいかわからないと感じる方が少なくありません。

訪問看護ステーションとの接点があれば、いざという時の対応を相談でき、場合によってはご自宅まで伺うことも可能です。

◎再発や再入院の予防

精神科訪問看護では、常に利用者様の精神状態をモニタリングしています。精神的に不安定になることもありますが、不安定な際の対応をあらかじめ相談しておくことも可能です。

また、他医療者とも話し合いながら薬剤調整や必要なサポートを考え、精神状態が悪化しないよう努めています。訪問看護師がうつ病と上手く付き合っていけるように援助を行います。

■訪問看護の利用方法は?

うつ病と診断されたら、場合によっては病院のケースワーカーやかかりつけ医に訪問看護についての説明を受けることがあります。

また、ご自身やご家族が利用したいタイミングで、直接ステーションに相談することもできるため、一度現在の状況を相談してみるのも良いかもしれません。

※利用には医師が記載する訪問看護指示書が必要となります。

■うつ病で訪問看護を利用する場合の費用は?

精神科訪問看護は医療保険の適用となります。所得に応じた自己負担がありますが、精神疾患と診断された方は「自立支援医療」という制度を利用できる場合があり、自己負担額を抑えながら訪問看護を利用することができます。

自立支援医療(精神通院医療)とは、精神疾患を抱える方の通院や在宅での療養をサポートするための公的制度です。所得や重症度によって自己負担額の軽減が可能となり、より治療を受けやすくなります。利用するには市区町村役場での手続きが必要となります。

自立支援医療についてはこちらの記事に詳細がありますので、ぜひ読んでみてくださいね。

うつ病の方の利用事例をご紹介!

精神科訪問看護は、一般的な訪問看護とは違う面も多々あります。

ここでは、うつ病の方が実際にどのように精神科訪問看護を活用しているのか事例をもとにご紹介します。

 

①セルフケアが苦手な方への看護

精神科訪問看護を利用している30代のOさんは、うつ病からくる無気力感が強く、身だしなみや整理整頓が苦手でした。ご家族が根気よく話をされていましたし、治療にも取り組んでいましたが、なかなか改善の兆しが見えなかったため精神科訪問看護を開始することとなりました。

まずは信頼関係を構築していく過程で、ストレートな髪が羨ましいと話すと、少しずつ髪を触らせてくれるようになりました。ロングヘアだったので、2人でヘアアレンジをしてみたり、雑誌で素敵な髪型を見たりしながら関わりました。

整理整頓は特に難しいですが、Oさんが綺麗と感じるものや好きな物に囲まれた空間が快適であると感じてほしいと思い、Oさんの大切にしているものを目立つ場所に置くことからはじめました。

【介入後】

関わっていくうちに表情が少し明るくなり、身だしなみを整えること=楽しいことだと感じてくれているようでした。この方は頑張りすぎてしまう面があったため、少しずつ取り組むことを意識しながらサポートしました。

ご家族にも少しずつ「このアクセサリーがかわいい」などと話してくれるようになったと伺いました。今後もOさんの負担にならないように、ゆっくり関わっていくべきだと感じました。

 

②家の中にこもりがちな方への看護

Yさんは元々会社勤めでしたが、ストレスから悲観的な言動が増え、部屋で過ごすことが多くなっていました。うつ病と診断されましたが、ご家族もどう関わっていけばよいのか悩み、今回精神科訪問看護を利用することとなりました。

Yさんは訪問看護は必要ないと感じている様子でしたが、今の悩みを話してくれませんか?と声をかけ続けることで、少しずつ話してくれるようになりましたこのままじゃいけないと感じているけど動けないこと、仕事で辛かったことなどをゆっくり聞いていました。

【介入後】

話をすることで、本人の気持ちも整理された様子で、日常生活のことを話されることも多くなりました。外に出ることが怖いと感じている様子だったため、家で出来る軽い運動を紹介したり、一緒にやってみたりしました。

いずれは散歩や他の方との交流の場に行きたいと思っていることも話してくれています。今は準備期間であり、ふと外に出たくなったら出てみてもいいのでは?とお話しています。

うつ病でお困りの際は当ステーションへご相談ください

うつ病という名前はよく聞くようになりましたが、うつ病を抱える方の対応やケアについてはまだまだ課題が多いように感じます。

コルディアーレでは、これまでの経験や知識を最大限活用しながら、利用者様一人ひとりの症状に合わせた看護を一緒に考えています。

日常生活でお困りの方、悩みを抱えている方はぜひ1度ご相談ください。

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