精神科に特化した訪問看護ステーション コルディアーレ

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精神科訪問看護は自宅以外へ訪問する?施設へ訪問するときのポイントも解説

「自宅以外に訪問看護を行うことはあるの?」
「自宅以外の訪問場所にはどんな場所があるのか知りたい」
「居住場所の訪問とはどういうことか知りたい」
「施設に訪問するときに気をつけることを知りたい」

精神科訪問看護は、自宅以外に有料老人ホームなどの施設に訪問可能です。病院や介護医療院へは訪問できません。

居住場所とは、現在入居している施設や自宅の住所のことで、施設に入居した場合は施設の住所が居住場所となります。

この記事では、自宅以外に訪問看護を行う場所、特定施設と特定施設ではない施設の違い、施設に訪問看護を行うときのポイントについて解説します。

精神科の訪問看護で自宅以外に訪問する場所は7箇所

精神科の訪問看護で自宅以外に主に訪問する場所は、下記の7つです。

◎有料老人ホーム
◎ケアハウス
◎サービス付き高齢者向け住宅
◎特別養護老人ホーム
◎短期入所生活介護(ショートステイ)
◎グループホーム
◎小規模多機能型居宅介護(宿泊のみ)

上記の7施設は、医療保険で精神科訪問看護を利用することが可能です。

精神科訪問看護は基本的に医療保険を利用して訪問しています。精神科訪問看護の利用条件については下記の記事で詳しく解説しているため参考にしてください。
精神科訪問看護は医療保険が使える?保険の種類や費用について解説

上記で解説した7施設の中で有料老人ホーム、ケアハウス、サービス付き高齢者向け住宅には、「特定施設入居者生活介護(以下、特定施設といいます)」の指定を受けた施設と受けていない施設があります。特定施設に指定されている施設とされていない施設の違いを解説します。

■特定施設の指定を受けている施設

特定施設とは
◎定員が30人以上の施設である
◎都道府県から「特定施設入居者生活介護」の事業者指定を受けている
◎24時間介護サービスを受けられ、1日の費用が決まっている
の3つを満たした有料老人ホーム、ケアハウス、サービス付き高齢者向け住宅のことです。
参考:厚生労働省 居宅系施設との連携

条件を満たした有料老人ホームは、介護付き有料老人ホームと呼ばれており、条件には、人員配置基準や利用する部屋の面積、必要な設備など基準があるのです。

特定施設の条件を満たして定員が29人以下の場合は、地域密着型特定施設と呼ばれています。地域密着型施設は、施設と同じ市区町村に住んでいる65歳以上の方が利用できる施設です。
参考:厚生労働省 地域密着型サービスについて

特定施設の指定を受けた介護付き有料老人ホームには、一般型と外部サービス利用型の2種類があります。一般型は、有料老人ホームに在籍するスタッフがサービスを提供しており、外部サービス型は、介護サービスは外部のサービスを利用しているのです。精神科訪問看護で介護付き有料老人ホームに訪問する場合は、外部サービス利用型になるでしょう。

特定施設を受けた施設へ精神科訪問看護が訪問する場合は、基本的に医療保険です。介護保険での訪問看護は基本的にできません。介護保険で特定施設に訪問看護を行う場合は、施設側が訪問看護を必要と判断し、訪問看護ステーションと契約した場合のみ可能です。
参考:高齢者施設等と訪問看護ステーションとの連携ガイド

■特定施設の指定を受けていない施設

特定施設の指定を受けていない有料老人ホーム、ケアハウス、サービス付き高齢者向け住宅を利用されている方は、個人で契約し精神科訪問看護を利用することが可能です。

特定施設の指定を受けていない有料老人ホームの場合、住宅型有料老人ホームと呼ばれます。住宅型有料老人ホームは、介護付き有料老人ホームと比較して、人員配置の指定や必要な設備条件が緩和されていることが特徴です。

精神科の訪問看護で訪問できない施設

精神科の訪問看護で訪問できない主な施設は下記の通りです。

介護老人保健施設
介護医療院
病院

介護老人保健施設に入所、介護医療院、病院に入院している方は、在宅であるとは認められないため訪問看護は利用できません。しかし、退院に向けて、利用される方の情報収集目的で病院に行ったり、一時的な外泊の際には訪問看護を利用したりする場合があります。

今後の退院を見据えている方の情報収集を事前に行うと、利用される方の悩みや不安な点を解消することが可能です。悩みが解消されると、在宅でもその方らしく生活してもらうことができて、「訪問看護を利用してよかった」と感じてもらえるでしょう。

精神科訪問看護で自宅以外に訪問するときに気をつける3つのポイント

精神科訪問看護で自宅以外に訪問する際に気をつけることは下記の3つです。

挨拶を行う
プライバシーに配慮する
限られた時間でアセスメントする

1つずつ解説します。

■挨拶を行う

施設に訪問した際に、挨拶をしましょう。挨拶のときは、どこの訪問看護ステーションから来たのか、訪問看護を利用される方の名前を伝えると、相手の施設も分かりやすいです。

もちろん、はっきりとした声量を意識して、身だしなみを事前に整えておくことを忘れないでくださいね。あなたは訪問看護ステーションを代表しており、あなたの印象が施設からの訪問看護ステーションに対する印象となるからです。

■プライバシーに配慮する

自宅と違い、施設には他に利用されている方がいます。訪問の際には、利用される方のみに聞こえるように声をかけたり、カーテンを閉めるなどのプライバシー配慮をこころがけましょう。

利用される方の要望に合わせて、居室に訪問するのか、談話室や広場で訪問するのかなど臨機応変に対応すると、利用される方は安心して訪問看護を利用できます。

■限られた時間でアセスメントする必要がある

施設への精神科訪問看護の場合は、利用されている方の施設で普段の状況を施設のスタッフから聞いたり、本人から聞き出す必要があります。1度の訪問で時間は限られているため、少ない時間で情報収集し、アセスメントする能力が必要です。

訪問看護を利用している方の精神的な症状は落ち着いていますが、ときには症状が増悪する場合もあります。情報収集した内容をアセスメントし、利用されている方の症状が落ち着いているのか、増悪しているのか判断する必要があります。

最初から一人で訪問することはなく、先輩と同行訪問を続けるとアセスメントできるようになるため安心してください。

今回解説した施設に訪問するときのポイントの他に、精神科訪問看護師が気をつけるポイントを下記の記事で解説しています。合わせて読んでみてください。
精神科看護師は危険?看護師が注意する点や対処法を解説

精神科訪問看護は自宅以外にも様々な施設に訪問できる!

今回は、精神科訪問看護で自宅以外に訪問する施設について解説しました。

精神科訪問看護で自宅以外に訪問する施設は下記の7つです。

有料老人ホーム
ケアハウス
サービス付き高齢者向け住宅
特別養護老人ホーム
短期入所生活介護(ショートステイ)
グループホーム
小規模多機能型居宅介護(宿泊のみ)

施設に訪問するときは、施設のスタッフに挨拶したり、精神的な障害を抱える方のプライバシーに配慮した声かけを意識したりと、自宅への訪問と気をつけるポイントが異なります。

コルディアーレは精神科訪問看護ステーションで、地域やクリニック・病院との連携を重視しており、利用される方が望む生活を実現できるように援助しています。

あなたも地域の連携を重視した訪問看護ステーションで一緒に働いてみませんか?精神科訪問看護に興味がある方は、ぜひお問い合わせください。

 

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