精神科に特化した訪問看護ステーション コルディアーレ

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精神科訪問看護の具体的な仕事内容は?訪問の流れ、一般病棟勤務との違いを解説

政府が進める「在宅医療の推進」には精神科領域も含まれており、精神科訪問看護の事業所数は増加傾向にあります。

しかし、精神科訪問看護ステーションで働く看護師はまだ少なく、興味があっても実際の仕事内容を想像できない方がいらっしゃるのではないでしょうか。

 

この記事では、訪問時に看護師が行う具体的なケア内容や、病棟勤務・一般的な訪問看護との違いについてご紹介します。

精神科訪問看護の役割と仕事内容

精神科訪問看護師の役割、仕事内容は主に下記のようなものがあります。利用者様それぞれに合わせてサポートしています。

         役割

             仕事内容

 在宅で生活できるよう再発を予防する

・バイタルサインや精神状態の観察
・内服管理
・通院のサポート
・症状が悪化した場合の対応

    自立と社会復帰の支援

・セルフケアの自立支援
・家事や外出支援
・就労支援

     ご家族のサポート

・社会資源の活用を提案
・ご家族の精神的なサポート

 

精神科訪問看護師は、利用者様やご家族とのコミュニケーションを重視しながら、上記のような看護を行います。

医師やケアマネージャー、保健師や行政とスムーズに連携が取れるよう、関係各所に連絡や相談をするのも精神科訪問看護師の仕事です。

具体的な訪問のながれ

ここでは、訪問準備から訪問後にやることなど、具体的な訪問の流れを紹介します。

精神科訪問看護師の1日の仕事スケジュールは、こちらを参考にしてみてください。

≪内部リンク:精神科訪問看護の仕事内容とは?看護師の役割やスケジュールを解説!≫≫

 

■訪問準備

訪問準備として、カルテと訪問バッグの確認をします。

訪問看護では、基本的に同じ利用者様の訪問を担当しますが、担当看護師が複数いる場合もあるので、訪問前に利用者様の直近の状態確認が必要です。

カルテはタブレット端末を使った電子カルテや紙カルテがあり、事業所により異なります。

準備する訪問バッグには、バイタルセットが入っていますが、事業所によっては応急処置セットなども入れておく場合があります。

 

■訪問

精神科訪問看護の一回の訪問時間は30分区切りで、30分未満と30分以上の2パターンがあります。

利用者様の状態や、利用する公的保険の内容により、訪問時間や訪問回数は異なります。

訪問中はコミュニケーションが中心で、利用者様と会話をしながら日常生活のアドバイスや、話を傾聴し不安や悩みが軽くなるよう支援します。

会話を通して利用者様の精神状態を観察するのも、精神科訪問看護師の大切な仕事です。

家に引きこもりがちになる方と散歩に行き気分転換を促す、社会復帰を目指す方と買い物に行くこともあり、利用者様に合わせた看護ケアをします。

 

また精神疾患をお持ちの方は、薬の副作用や精神状態の変化により体調を崩す場合があるため、利用者様によっては内服の確認やバイタル測定を行い、体調の変化にいち早く気づけるよう努めます。

基本的に看護師一人で訪問しますが、まれに精神状態により危険を伴う可能性がある利用者様の場合、看護師2名で訪問するなどの対策を取ります。

自分自身やご家族に不測の事態が起こらないよう、事前に緊急時の対応や対策をする、利用者様ご本人の安全管理もなども精神科訪問看護師の仕事です。

 

■訪問後にすること

訪問が終わったら、訪問内容を記録します。

ステーションへ帰り事務処理をすることもありますが、当社では電子カルテを導入しているため外出先からiPhoneで記録することも可能です。

必要時は医療機関に、利用者様の精神状態や内服状況などの情報共有・相談をします。

社会資源を活用する際は、行政や各種関係機関と連携を取ることもあります。

精神科訪問看護師の特徴

精神科訪問看護は、精神科に特化した訪問看護です。

そのため身体的疾患を対象とする他の科や、入院中の患者さんを対象とする病院などとは違う特徴があります。

 

■精神科病棟勤務と訪問看護の違い

【精神科訪問看護の特徴】

◎利用者様と一対一の関係
◎利用者様の生活を支える
◎夜勤がない

病棟は複数の看護師で患者様を看護しますが、精神科訪問看護は基本的に、看護師と利用者様は一対一の関係です。

そのため自分の言動や看護方針に迷うこともあるかもしれませんが、訪問看護ステーションには相談できる仲間がいるので、担当の利用者様のことを全て一人で抱え込まなければいけないわけではありません。

そして、コミュニケーションによる心のケアが重要な精神科看護において、利用者様と一対一の関係が築ける訪問看護は、看護師としてやりがいを感じることも多くあります。

病棟では入院中の患者様に、必要な処置や症状の安定をめざす看護を提供するので、退院後の生活に関わることはできません。

訪問看護では、利用者様それぞれの生活に密接に関われるため、病棟とは違ったやりがいと楽しさがあります。

また訪問看護は夜勤がないため、病棟勤務より身体的な負担が少なく、子育てやプライベートの時間を確保したい方、夜勤が体力的にきつい方は働きやすいでしょう。

 

■訪問看護師と精神科訪問看護師の違い

【精神科訪問看護の特徴】

◎医療処置が少ない
◎日常生活の介助業務が少ない
◎利用者様とコミュニケーションを通して心のケアが中心

訪問看護と精神科訪問看護は、利用者様と一対一の関係という点は同じですが、訪問時のケア内容に違いがあります。

精神科訪問看護は心のケアが中心のため、訪問看護に比べ医療処置や日常生活の介助が少ないです。

精神科訪問看護でもセルフケアの支援はありますが、介助度が高い方の入浴介助や清拭はほとんどありません。

そのため、体力的な不安がある方も安心して仕事ができます。

コミュニケーションを通しての心のケアは、時に難しいと感じることがあるかもしれませんが、利用者様の「その人らしさ」を考え、良い変化が見えた時の喜びは格別です。

精神科訪問看護師の勤務パターン

精神科訪問看護の勤務パターンは、以下のようなものがあります。

◎正社員
◎パート勤務
◎業務委託や派遣社員

 

精神科訪問看護の勤務時間は、日中で夜勤はありません。(ステーションによっては24時間オンコール対応のところもありますが、当社は日中のみ対応のステーションを運営しています)

24時間対応をしている訪問看護ステーションでは、緊急時に夜間のオンコール対応をしなければならない場合もあります。

正社員は基本的にフルタイム勤務ですが、事業所によっては時短勤務を取り入れている事業所もあります。

パート勤務を採用している事業所は、休日や勤務時間は事業所によりさまざまです。

当社では、勤務時間や出勤日数、休日など7パターンの勤務体系をとっており、スタッフがそれぞれの事情に合わせ働きやすい環境づくりをしています。

オンコールはありませんので、いつ呼び出されるかわからない不安もなく、仕事とプライベートをしっかり分けることができます。

まとめ

精神科訪問看護師は「一対一の心のケア」ができる、精神科訪問看護ならではのやりがいや楽しさがある仕事です。

精神科や訪問看護のご経験がない方は、不安に思うかもしれませんが、未経験から精神科訪問看護師になる方も多くいらっしゃいます。

当社の事業所でも、総合病院や精神科病棟から転職し、精神科看護師になったスタッフが多数在籍しており、こちらの記事ではスタッフのリアルな声を掲載しています。

≪内部リンク:総合病院から転職|お仕事を始めたきっかけや訪問看護の魅力≫≫

≪内部リンク:精神科病棟看護師から転職|訪問看護の魅力や職場の雰囲気≫≫

 

コルディアーレでは、未経験の方やブランクがある方も安心して勤務ができるよう、充実した研修制度を設けています。

精神科訪問看護に興味がある方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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