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2021年障がい者雇用の6つのトレンド予想!

3月に障がい者法定雇用率が2.3%になり、
2021年は障がい者雇用にとっては大きな節目となる年でしょう。

また、昨年から猛威を奮っているコロナウイルスによる生活スタイルの変化や、
延期になったオリンピック・パラリンピックの開催など
様々な点で例年とは違った特殊な年でもあります。

そこで、本記事では、2021年の障がい者雇用について6つの大予想を行いました!

 

【目次】

① 法定雇用率2.3%をきっかけに採用競争が激化する
②リモートワーク・テレワークの普及により地方雇用が増える
③サービス業の店舗数が減少し、産業別の雇用率に差に変化が出てくる
④DX導入によって業務の切り出しがしやすくなる
⑤パラアスリートの雇用が盛んになる
⑥医師・看護師によるオンラインでのメンタルケアが増える

上記6つのポイントをそれぞれ解説していきます。

 

① 法定雇用率2.3%をきっかけに採用競争が激化する

2021年1月(令和2年)に発表された『障害者雇用状況の集計結果』によると、
2020年の障がい者雇用数は前年に比べて3.2%増加したものの
実雇用率は2.15%と法定雇用率の引き上げ前の水準である2.2%でも達成していません。

出典:厚生労働省『令和2年 障害者雇用状況の集計結果』

雇用数、実雇用率ともに増加傾向にあり、
過去最高を更新しているものの2021年の引き上げによって達成水準がまた一歩遠くなりました。

さらに、障がい者法定雇用率を達成出来ていない企業の割合は48.6%と、
大半の企業が達成出来ていない現状です。
前年と比べて0.6%増加しているものの、依然として半分を下回っています。

障がい者雇用率が2.3%に引き上げられたことから、
2021年度の法定雇用率達成企業の割合は減少する可能性が高くなっています。

結果的に、障がい者雇用に取り組む企業は依然として増えるため、
障がい者の採用競争は増えると考えられます。

また、障がい者雇用率が引き上げされ、
採用競争が激化する前に積極的に採用活動に取り組もうと考えていた担当者様は多いかもしれませんが、
雇用率引き上げの前年である2020年にコロナウイルスが流行したため、
新規の採用活動自体がストップしたという状況も考えられます。

まとめると、2021年度は引き上げによって雇用率水準自体があがる一方で
達成出来ている企業は前年からほとんど増えておらず、
さらにコロナウイルスによって2020年度の採用活動が停止してしまった企業が多いと考えられるため、
2021年は採用競争が激化するでしょう。

②リモートワーク・テレワークの普及により地方雇用が増える

コロナウイルスによって新規の採用活動自体が停止してしまった点については述べましたが、
それではなく、採用後、つまり働き方にも大きな影響がありました。
一番大きな変換点としては、リモートワーク・テレワークの導入でしょう。

2020年9月に東京都が発表した『テレワーク導入実態調査結果』によると、
企業によるテレワークの導入率は57.8%でした。
また、テレワークが普及した結果、時期を限定した導入にとどまらず
恒常的にテレワークで働くという体制を整え始める企業も多くなりました。

出典:東京都『テレワーク導入実態調査結果』

また、オフィスに勤務する必要がなくなったことから、
オフィス解約や自社ビルの売却なども動きも見られます。
テレワークの普及によって、オフィス勤務範囲内の方だけではなく
居住地に関わらずリモートでの雇用が可能になります。

地方の障がい者の雇用状況に目を向けてみると、
都心と比べて企業数が少なく、企業規模も小さいため、
障がい者数に対して雇用機会が十分にあるとはいえません。

しかし場所を選ばない雇用が可能になると、
都心と地方の障がい者雇用率ギャップの解消が期待できます。

①で述べたように、障がい者雇用を都会近郊で行うのは倍率が高いということに加えて、
地方と都心では賃金ギャップがあることが多く、
過剰な採用競争を避けることが出来るという点で
リモート雇用は有力な一手となる可能性が高いと考えられます。

③サービス業の店舗数が減少し、産業別の雇用率に差に変化が出てくる

コロナウイルスの流行によって、あらゆる業態の企業が影響を受けました。
特に、経口感染・接触リスクがある店舗を持つ業態の企業は著しく影響を受けています。

緊急事態宣言も発令され、例年通りの営業活動をすることが叶わないため
物理的な店舗を持つ業態では店舗の撤退・縮小が多く見られます。

実は産業別に見てみると、障がい者雇用率には明確な差があります。

令和元年に厚生労働省が発表した『令和元年 障害者雇用状況の集計結果』によると、
雇用率のトップ3の業種は、以下の通りになっています。
・医療/福祉 2.73%
・農/林/漁業 2.54%
・生活関連サービス/娯楽業 2.32%

反対にワースト3の業種は以下の通りです。
・教育/学習支援業 1.69%
・情報通信業 1.74%
・不動産業/物品賃貸業 1.75%

出典:厚生労働省『令和元年 障害者雇用状況の集計結果』

企業によって様々な理由があるとは思いますが、
ワースト3の産業は、多拠点かつ労働集約型の接客型のサービス業という共通点が見られます。

例えば、学習塾や携帯ショップ、不動産の店舗などでは小さな拠点ごとに従業員が配属されています。
こういった業態では、各拠点に障がい者を配属しても業務のサポートを十分にすることが出来ず、
かつ接客型のサービスであるためその場に応じた対処が求められる業務が多いという点で、
比較的障がい者雇用がしづらくなっていると考えられます。

さらに、コロナウイルスによってオペレーションがよりシビアになり、
現場での受け入れがより難しくなり、障がい者雇用に手が回らないという悪循環が起きているのでしょう。

こうした傾向から、さらに産業別の雇用率の差が広がることが考えられます。

④DX導入によって業務の切り出しがしやすくなる

障がい者雇用の導入を検討する際、業務の切り出しに悩みを抱える企業が増えています。
厚生労働省が『平成 30 年度障害者雇用実態調査結果』(※4)で発表した「障がい者を雇用しない理由」では
8割の企業が「業務の切り出しに課題を抱えている」と回答しました。

出典:厚生労働省『平成 30 年度障害者雇用実態調査結果』

しかし近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)が注目され、大企業を中心とした多くの企業が
デジタルを軸に事業を再構成するという取り組みを始めています。

事業内容レベルの変革だけではなく、オペレーションのデジタル化・自動化も
業務効率化・コストカットへのインパクトが大きく、DXの価値は大変高いものとなっています。

DXによって、属人的あるいは専門知識が必要だったものが仕組み化され、
システム上で誰でも簡易的に行えるようになりました。

また、NoCode(ノーコード)も注目されつつあります。
コードやホームページ作成、デザイン等の特別なスキルがなくても、
クリエイティブを作成したり、情報を整理出来るツールが増えてきました。

具体的には、ホームページ作成システムへの情報入力作業、
動画編集ツールやポスターやチラシなどのデザイン作成作業、
データ分析ツールのアウトプットをもとにしたレポート作成業務などが挙げられます。

上記で述べた業務のリプレイスメントはあくまでも例ですが、
業務の切り出しにおいて、現在の業務をそのまま引き継ぐのではなく、
一度システムを導入して、誰でも簡単に処理出来るように仕組み化するといった流れが一般化することで、
障がい者への業務の切り出しがしやすくなることが予想されます。

⑤パラアスリートの雇用が盛んになる

2021年には東京オリンピック・パラリンピックの開催が予定されています(2021年1月下旬時点での情報です)。

これによってパラアスリートが注目され、
企業としてもパラスポーツ選手をサポート・雇用したいという動きが増えてくることが予想されます。

近年、CSR・SDGsを強く意識する企業は増えているため、
その一環としてパラアスリートの雇用に取り組む企業も多くなってくるでしょう。

⑥医師・看護師によるオンラインでのメンタルケアが増える

コロナウイルスの流行により外出自粛を余儀なくされたり、
リモートワーク導入の影響で運動量・コミュニケーション量が減ったりし
メンタル面に不調を抱える方も多いのではないでしょうか。

このようなトラブルを人事担当者などがサポートするには限界があり、
やはり医師や看護師による専門的なケアが必須になってきます。

2021年にこのようなトラブルが増えてくる中で、
「産業医」の必要性を感じる企業は多くなってくるのではないでしょうか。

さらに、対面での診察を避けるためにオンライン診療に切り替わることも多くなるでしょう。
オンライン診療では、医師・看護師の移動時間も削減できるため、
医師・看護師一人当たりの担当企業数の増加も期待できます。

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この記事を書いた人

株式会社JSH|矢野 翔太郎

株式会社JSHにて障がい者雇用支援サービス「コルディアーレ農園」のスキーム開発から営業までを担当。
企業側の障がい者雇用の課題解決だけではなく、農園開設や運営にも携わることで、障がい者雇用のリアルな現場にも正対。
障がい者雇用における関連法案や海外の雇用事情についての知見もあり、セミナー等を通じて障がい者雇用に関する様々な情報発信もおこなっています。

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