導入事例詳細
2023/04/11
- 業種国内外における各種Eコマース事業
- 従業員数874名(2022年9月末現在)
- 課題メイン業務がパソコンでの作業のため、マッチする人材確保が難しいという課題(採用のミスマッチ)
看護師常駐、救護スペース設置等が充実!
とにかく働く側の視点から職場環境が整備されている点が決め手!
BEENOS株式会社 / 担当者名
HR室長 兼 北九州オフィス責任者 中野 貴登 様
HR室 森木 友理 様
今回は、 障がい者雇用支援サービス『コルディアーレ北九州農園』を導入いただいている
BEENOS株式会社中野様(以下、中野様)・森木様(以下、森木様)にお話を伺いました。
農園を検討いただいた背景や、今後の展望について聞かせいただきましたので、ぜひご覧ください。
まずはじめに、貴社の事業内容についてお聞かせください。
中野様:当社の事業内容としては、まず主力事業として国内外におけるeコーマス(EC)事業を展開しています。具体的には国内ECサイトを海外対応にしたり、海外のマーケットプレイスに出展する際の支援をしています。
その他にも『ブランディア』というブランド品のリユース事業や『JOYLAB』というお酒のリユース事業、エンターテイメントのDX事業等を展開している会社となります。
障がい者雇用の課題感や実際にコルディアーレ農園を検討するに至った
背景についてお聞かせください。
中野様:元々当社は、自社内での雇用に加えて『イチゴ農園(関東エリア)』で障がい者雇用をおこなっておりました。農園で出来たイチゴは弊社従業員に社内販売しています。
そうした中で事業拡大に伴う従業員の増加によって、障がい者雇用を更に進めていかないといけないという状況でした。弊社のメイン業務がパソコンを使っての作業ですので、まずは自社オフィス内での雇用を進めていきたいという意向はありましたが、マッチする人材確保が難しく、大きな課題となっておりました。
どうにか雇用を考えていかなければならない中で様々な情報を集めておりました。
当社としてはただ単に雇用をし、その後マネジメントを怠るのではなく、雇用した方々をしっかりと私達で管理し、関係構築を図っていきたいという明確な考えがありました。当社が東京の品川本社になっておりますが、その他に北九州に拠点があります。出来れば近い場所で雇用ができないかという考えもあり、御社の北九州農園での導入を決定しました。
数ある農園の中で、JSHにご決定いただいた理由について
お聞かせください。
中野様:やはり全てお任せするのは当社の意向として全く違うと私は思っています。雇用して終わりというわけではなく、しっかりと私達でマネジメントしながらやっていきたいっていう思いがあったので、一番はちゃんと会いに行ける場所、オンライン環境がしっかり整備されているという点です。
正直に申し上げますと当初は他社様(大阪にある農園)を導入しようと考えていました。
障がい者雇用を担当している森木が東京、私が北九州にいるという状況の中で、新幹線を使えばそれぞれの拠点から約2時間半でちょうど中間にあたるので、そこでやろうかという話になっていました。
その時にたまたま、貴社が北九州で農園を開園するという記事を拝見して、お問い合わせをさせていただいたことがきっかけとなります。
あとは費用の話になるのですが、他社様と比べたときに、退職者が出た場合の追加費用がかからない点も大きな決定理由です。障がい者が長く働けるということがベストではありますが、過去の経験では中々就労継続が難しいのが現実だと思っていました。その方がもし退職という話になった場合に、他社様ではその都度別の方の紹介を受けるコストが発生してしまうのが、JSH様は基本的には最初の紹介手数料だけで、その後は発生しないという点が魅力的でした。
また、何より一番の決定理由は、企業側の都合による職場環境ではなく、看護師常駐や救護スペース設置など、とにかく障がい者の視点から職場環境が整備されているという点です。
問題が起こってしまった際にもすぐに相談できる環境や、安心して働ける様々なサポート体制が整っているのが当社にとっても、働く障がい者にとってもメリットが大きいと考えました。
現在の農園とのかかわり、これからの展望についてお聞かせください。
森木様:元々イチゴ農園を活用していたこともあり、離れた場所でどういった形であれば有効なコミュニケーションがとれるのかはある程度、経験や知見がありました。
今は、2週間に1回定例MTGを実施しています。農園で起こったことの振り返りや次の2週間でやるべきこと、業務上の課題感を現場から共有をしていただいて、当社側とJSH様で連携しながら解決策を考え、対応しているというのが現状です。
その中で、農園を導入して一番良かったと思うことがありました。それは先程もお話ししたように関東でイチゴ農園を活用していますが、そのイチゴ農園で働くメンバーとコルディアーレ北九州農園で働くメンバー間の交流が生まれていることです。障がい特性や程度は異なるものの、一生懸命作ったイチゴをコルディアーレ北九州農園内でのクリスマスパーティーで使用するために送りました。その際に実際にイチゴを使っている様子の写真やメッセージ、手紙等での御礼がイチゴ農園のメンバーに伝わり、モチベーションにつながっております。
また、それだけでは終わらず、北九州でできた野菜をイチゴ農園に送った際には、特に私達から指示をしたわけではなく、自発的に【ありがとうプレート】をイチゴ農園のメンバーが作成しやり取りを行っていました。
誰かに強制されたわけではなく、こういったやり取りをしている様子をみるとメンバー全員がお互い誰かの役に立っているということがリアルに感じられたのかなというところが一番良かったと感じております。
なので、今後もメンバー間交流は引き続き進めていきたいと考えていきたいと思いますし、社内での障がいへの理解や従業員との関わり方についても引き続き考えていきたいと思っています。
現在は私達(HR室)だけが関わっているのですが、社員全員がBEENOSの一員であるという意識を持って働いてほしいと考えています。住んでいる場所はそれぞれ異なりますが、働く場所に左右されることなく、「一緒の仲間として働いている」という認識を持ってもらうために、今後は社内での月例会(月1回)の際にコルディアーレ北九州農園を紹介していきたいと考えています。
なんとなく障がい者を雇用しているっていうのは少し嫌なので、ちゃんと私達のメンバーとして北九州農園でも活躍していることを浸透させ、BEENOSの一員としてコルディアーレ農園のメンバーが誇りを持って働いてもらえるようにサポートしていきたいと考えています。
コルディアーレ農園を活用した今後の展望についてお聞かせください。
中野様:イチゴ農園で収穫できたイチゴは既に社員向けに販売していますが、コルディアーレ北九州農園で収穫された野菜の活用はこれからの取り組み事項となります。社内で仕組化やルール設定をすることで、課題を一つずつクリアしながら進めていきたいと考えています。
最終的には、農園でできた野菜をBEENOSの社員に販売出来たら良いなと思っています。また、法定雇用率も上がっていく中ではありますが、BEENOSとしてはただ単に雇用に増やすのではなく、今働いている障がい者の中からマネジメントができるリーダー的な存在が出てきて、他のメンバーに作業管理や業務指示を行い、自立という目標にチャレンジしてほしいと強く願っております。
BEENOSグループの大切にしている価値観として『自立和尊』という言葉があります。自立を目指すメンバーを会社として、チームとしてサポート(和尊)していきたいと考えています。コルディアーレ農園においては水耕栽培の業務を行うだけではなく、野菜栽培計画の作成、正確な業務遂行、指示されたことだけをするのではなく、それぞれが能力を身につけることで、素晴らしい価値が生まれ好循環になっていくので、農園で働くメンバーにはそこを目指して頑張っていただきたいと考えております。
現地で活躍いただいている皆様との集合写真(2023年3月撮影)