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障がい者雇用で社名が公表される!公表基準とリスクを避ける方法を解説

 

「障がい者を雇用していて、ある条件で社名が公表されると聞いたけれど、なぜ?」
「なぜ雇用人数が足りないと社名が公表されてしまうの?」

障がい者を雇用している多くの会社が、障がい者雇用における社名公表について不安を感じています。
障がい者を雇用しているにもかかわらず、雇用人数が足りないことで「雇用義務に違反した会社」として社名が公表されてしまうことは避けたいですよね。

このような社名公表を避けるためには、障がい者雇用における雇用義務や法定雇用率などの知識を学び、社名公表を回避するための雇用改善について考えることが大切です。

【目次】
1. 障がい者雇用義務違反で社名が公表される
2.【2022年最新】障がい者の雇用状況による社名公表データ
3. 障がい者雇用率未達成で社名が公表される時の流れ
4. 障がい者雇用率未達成で社名公表されてしまった時に想定できるリスク
5. 社名公表を回避するために企業ができる対策
6. まとめ

社名が公表されてしまうと聞くと、会社にどのような影響が出るのだろうと不安に感じてしまいますよね。
この漠然とした不安を持ち続けないためにも、障がい者雇用における社名公表についての知識をつけておくことが大切です。

この記事では社名公表に関する不安を払拭し安心して障がい者雇用をしていけるようになるために、厚生労働省が発表している最新データを参考にして、障がい者雇用における社名公表の仕組みや対策方法について解説していきます。

障がい者を雇用したけれど、いつ社名公表されてしまうかわからないという大きな不安に襲われてしまっては、実際の障がい者雇用問題も解決できません。
「障がい者の雇用人数が足りない」と不安を感じて焦ってしまわないためにも、社名公開に関する知識を学んで社名公表を回避できるように学んでいきましょう。


1. 障がい者雇用義務違反で社名が公表される

障がい者を雇用するうえで重要である障害者雇用法に違反してしまった会社は、厚生労働省より障がい者雇用が達成できていない会社として社名が公表されてしまいます。

障がい者の雇用は、会社にとっても大きな変化と挑戦が必要になってきます。精力的に障がい者雇用に努めているからこそ、未達成企業として社名公表をされてしまい、社会にネガティブなイメージを与えてしまうことは避けたいですよね。
障がい者雇用義務違反で社名公表されないためには、障がい者を雇用するうえで重要な障害者雇用促進法と法定雇用率について理解しておきましょう。

 

1-1. 障害者雇用促進法の雇用義務とは?
障がい者雇用における社名公表の仕組みを知るためには、障害者雇用促進法(正式名称:障がい者の雇用の促進等に関する法律)についての理解が必要です。
障害者雇用促進法は、安定した障がい者雇用を継続するために、大きく分けて以下の3つの項目で構成されています。

出典:障害者雇用促進法の概要

3つの項目の中でも、社名公表に直接影響を及ぼすのが障がい者の雇用義務に違反してしまった場合です。
障がい者を雇用する企業は、企業の規模に合わせて雇用しなければいけない障がい者の人数が決められています。雇用人数を決められた人数まで達成しなければいけないのが、障がい者雇用義務なのです。
障害者雇用促進法を理解するためには、他の項目についても学ばなければいけませんが、まずは社名公表を避けるためにも、障がい者の雇用義務について理解していくことが大切です。

 

1-2. 「法定雇用率」を達成しないと社名公表されてしまう
社名公表を避けるために重要なのが、障がい者の雇用義務で定められている法定雇用率に沿った人数の障がい者を雇用することです。
法定雇用率を達成しなければ、障がい者雇用義務違反をしているとして社名公表されてしまいます。

2021年3月以前までは2.2%だった法定雇用率が、2021年3月1日より2.3%へと引き上げられました。
それに伴い企業規模に合わせた雇用義務も、従業員45.5人以上を雇用している場合から、従業員43.5人以上雇用している場合へと変更されています。
また、民間企業の法定雇用率が2.3%に引き上げられたのと同じように、地方公共団体や教育委員会などの法定雇用率も引き上げられています。

出典:障がい者の法定雇用率引き上げ

障がい者を雇用するうえで、重要となってくる法定雇用率の仕組みを理解できると雇用するべき障がい者の正しい人数を計算できるようになります。
正しい障がい者雇用の人数を調べるためには、以下の計算式を使って計算していきましょう。

この計算式では、情報労働者を「1」短時間労働者を「0.5」として計算していきます。
そのため会社で雇用している常用労働者と短時間労働者の数を事前に調べておきましょう。

もちろん法定雇用率が上がれば、雇用しなければいけない障がい者の人数が増える場合もあります。
また、障害者雇用促進法が改訂されて、対象となる障がい者の範囲が変わった場合も計算の見直しが必要です。

社名公表を避けるためには、障がい者雇用を積極的に進めて法定雇用率を達成しなければいけません。
定期的に法定雇用率の割合が変わるからこそ、法定雇用率を意識して障がい者の雇用をしていくことが重要なのです。

 


2. 【2022年最新】障がい者の雇用状況による社名公表データ

法定雇用率を達成できる人数の障がい者を雇用しなければ、障がい者雇用義務違反として社名公表されてしまうということがわかりました。
しかし、まだ社名公表の具体的なイメージができないという方もいるかと思います。
障がい者雇用における社名公表の具体的なイメージをしたうえで対策をするためには、実際にどのような企業が社名公表されているのかわかる社名公表データを見てみるのがおすすめです。

2022年12月に厚生労働省発表された情報によると、2022年に雇用状況が改善されなかった会社として、6社が社名公表されています。

出典:障がい者の雇用の促進等に関する法律に基づく企業名公表について

この表から分かるように、社名公表される企業数は年度によって多い時もあれば、社名公表が無い時もあるのです。
実際に平成29年に179社、そして平成28年に260社に対して「障がい者雇用において改善が必要である」と判断されて事前告知を受けていた会社の中から6社の社名が公表されています。
最新の社名公表データは、厚生労働省の報道発表資料から確認可能です。
社名公表について不安を感じ始めたら、社名公表の最新データについて調べてみましょう。

 


3. 障がい者雇用率未達成で社名が公表される時の流れ

社名公表について理解を深めていくと「障がい者の雇用人数が足りないから社名公表されてしまう」と不安を感じてしまうかもしれません。しかし、実際に社名が公表されるまでは、2年〜3年の期限が設けられているので安心してください。

限られた期間で障がい者雇用を改善するためにできる対策を考えるためには、社名公表されるまでの2年〜3年という期間に、どのような流れで手続きが進んでいくのかを把握しておくことが重要です。

社名公表されてしまう可能性が高い会社も、この期間内に障がい者雇用を改善して法定雇用率が達成できれば社名公表を回避できるのです。社名公表されるまでの流れや、それぞれの段階でおこなわれる内容について把握して、社名公表を回避するための計画について考えてみましょう。

 

3-1. 障がい者雇用状況報告書の提出

障がい者を雇用している会社は、毎年6月1日現在障がい者の常用労働者数を障がい者雇用状況報告書として報告しなければいけません。障がい者雇用状況報告書で報告された人数によって、その会社が法定雇用率を達成しているかどうかを判断します。

この報告を忘れてしまうと、障害者雇用促進法の規定により30万円以下の罰金が課せられてしまうのです。
現在、障がい者雇用状況報告はホームページより規定の様式のPDFとExcelをダウンロードして作成できます。記入後の報告書は、総務省のe-Gov電子申請システムを利用して手軽に提出可能です。

報告書フォーマットのダウンロードはこちら

3-2. 事前告知

提出された障害者雇用状況報告書から、法定雇用率を達成していないと判断された場合はハローワークより社名公表に関する事前告知が伝えられます。
事前告知の内容は「決められた期日までに、不足している人数分の障がい者を雇用しなければ、雇入れ計画書の作成命令が発令される」という内容です。この段階では、1ヶ月〜2ヶ月ほどの期間が設けられています。
この短期間で必要な人数の障がい者を雇用できれば、環境を改善できたと判断されるので社名公表はされません。
告知された期間内に法定雇用率を達成できなかった場合は、次の段階へと進んでいきます。

3-3. 障がい者の雇入れ計画書の提出命令

次の段階は、必要な人数の障がい者を雇用するために必要な障がい者の雇入れに関する計画書の提出と、その計画に沿った雇用改善です。まずは、決められた2年間という期間内に障がい者雇用を増やすための計画書を作成します。

障がい者の雇入れ計画書は、自治体によってフォーマットが違います。
住んでいる地域のハローワークで公開されているので、決められたフォーマットで作成していきましょう。

 

3-4. 計画書に基づいた2年間の実施指導と経過観察

障がい者の雇用を増やすための改善方法は、不足している障がい者の人数と会社の業務内容などによって違います。
自社だけでは障がい者雇用を改善できなかったからこそ、専門家による指導が必要なのです。

 

3-5. 9ヶ月間の特別指導

2年間の実施指導と経過観察を経ても障がい者の雇用状況が改善されていない場合は特別指導が実施されます。
障がい者雇用を改善するために労働局やハローワークだけではなく、厚生労働省からも直接指導が入るのが特別指導です。
特別指導は社名公表を前提としており「令和◯年度の社名公表を前提とする」という条件が課せられます。

出典:障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく企業名公表について(令和3年12月24日発表)

実際に、2022年の社名公表プレスリリースでは25社に対して特別指導が実施されました。
その結果、改善されなかった4社の社名が公表され、残りの14社は雇用改善されたとされています。
この特別指導の期間は、障がい者雇用で社名公表されるかどうかの最後のタイミングです。
9ヶ月という短い期間で、雇用改善するための努力をしなければいけません。

 

3-6. 社名公表

障がい者の雇用改善がされなかった会社は、厚生労働省のホームページ上で会社名が公表されます。
障がい者の法定雇用率を達成できなかった会社として社名が公表されてしまうと、その資料はインターネット上に残り続けてしまうのです。SDGsの考え方が普及している現代において、「誰1人取り残されない社会の実現」ができる働き方が大切だとされています。
そのため、障がい者雇用の義務を果たして「誰1人取り残されない社会の実現」取り組みを続けている企業に注目が集まる傾向があるのです。
障がい者雇用の法定雇用率を達成できない会社の社名が公表されてしまうと、その情報は多くの人の目に晒されてしまいます。
残念ながら、公表後に障がい者雇用が改善されても社名公表は取り下げられないのです。
「会社名が公表されるだけ」と考えるのではなく、将来的に会社のイメージを大きく左右してしまうのが障がい者雇用における社名公表といえるでしょう。


4. 障がい者雇用率未達成で社名公表されてしまった時に想定できるリスク

障がい者の雇用人数が不足してしまい、会社の名前が公表されてしまうことで考えられるリスクには以下の3つが挙げられます。

  • 未達成の場合は、不足人数分の納付金が必要
  • インターネット上に「障がい者雇用義務違反(雇用人数未達成)」という情報が半永久的に残る
  • 多くの人にマイナスのイメージを与える

社名公表されることで、どのような影響が考えられるのか改めて考えてみましょう。社名が公表されるだけではなく、その後どのような影響を引き起こす可能性があるのかを理解しておくことが、正しく障がい者を雇用するために必要なのです。

 

4-1. 罰則として納付金が発生する
障がい者雇用の法定雇用率を達成できなかった企業は、「障害者雇用納付金制度」に基づいて罰則として納付金を支払わなければいけません。
納付金の徴収額は、不足している人数1人あたり原則5万円とされています。
そのため、不足人数が増えるほど支払う納付金の金額も増えてしまうのです。
大企業になるほど、雇用しなければいけない障がい者の人数も変わります。
雇用人数が不足してしまい、多額の出費が発生してしまわないためにも、法定雇用率に基づいた障がい者を雇用することが大切です。

 

4-2. 「未達成」企業としてネット上に情報が残り続ける
決められた障がい者雇用の人数を達成できなかった場合、厚生労働省のホームページ上で社名だけではなく公表に至るまでの経緯が具体的に公表されてしまいます。

社名公表の資料を見ると、その会社が事前告知を受けてからどのような対処法をしてきたのかがわかります。
インターネット上で公開されてしまった情報は、誰でもアクセスすることができ半永久的にインターネット上に残されてしまう点が大きなデメリットです。
より具体的に社名公表される際のイメージをするためには、厚生労働省で発表している最新データを調べてみましょう。
2022年最新の社名公表の概要については、障がい者の雇用の促進等に関する法律に基づく企業名公表について(PDF)で確認できるので、参考にしてみてください。

 

4-3. SDGsに力を入れている現代ではマイナスの印象を与えてしまう
近年、日本だけではなく世界中で「誰1人取り残されない社会の実現」を世界全体の目標として掲げています。
この目標を達成するためには、身体障がいや精神障がいを持っている労働者の雇用バランスにも着目しなければいけません。より多くの人に平等に働く環境を与えるためにも、障がい者を積極的に雇用する必要があるのです。
SDGsに注目が集まっているなか、誰でもアクセスできるインターネット上に「雇用しなければいけない障がい者の人数を達成していない会社」として社名が公表されてしまうと多くの人にマイナスの印象を与えてしまいます。
社会全体を通してSDGsの目標達成を目指していくためにも、障がい者雇用に力を入れて周りにマイナスの印象を与えないようにしましょう。

 


5. 社名公表を回避するために企業ができる対策

障がい者の雇用未達成の会社として社名公表されないためには、告知を受ける前からの対策と事前告知を受けてから雇用努力をしなければいけません。
法定雇用率を満たした人数の障がい者を雇用するためには、大きく分けて2つの対策が必要です。

  • 現在会社で働いている障がい者の職場への定着率をあげる
  • 法定雇用率を達成できる人数の障がい者を雇用する

現在の職場環境を改善して定着率をあげることと、新たな障がい者の雇用が社名公表を回避するために必要な対策です。具体的に、どのような対策をしていくべきなのか解説していきます。

 

5-1. 不足している人数を補うために新たに障がい者を雇用する
障がい者の雇用人数を増やすためには、会社で長く働いてくれる障がい者を新たに雇用する必要があります。
自社だけで障がい者の求人を出しても、必要数の求人が集まるわけではありません。
会社の業務に適した労働者を雇用するためにも、専門家のサポートを活用して雇用活動をするのがおすすめです。

専門知識で障害者をサポートしてくれる支援機関と協力することで、障がい者のケアをしながら新たな雇用を生み出すことができます。

とくに近年注目を集めているのが、地方の障がい者をテレワーカーとして雇用する方法です。
障害者テレワーカー制度を活用すると、障がい者を雇用したい企業と地方の障がい者就労支援機関が協力することで、離れた場所に住んでいる障がい者を企業が雇用できるようになります。「自社では障がい者が働ける環境を整えられない」
「障がい者の求人を出すけれど応募がこない」このような悩みを抱えている会社は、新しい障がい者雇用を産むためにもさまざまな雇用方法に挑戦してみることが大切です。

 

5-2. 障がい者が働きやすい環境を作って、職場への定着率を上げる
新しい障がい者を雇用することも重要なことですが、現在働いてくれている障がい者の職場への定着率をあげるための環境の見直しも忘れてはいけません。
たとえ新しい障がい者を雇用しても、職場環境や労働条件が適していないことが理由で退職してしまっては、いつまでも障がい者雇用人数が不足したままになってしまいます。
障がい者雇用の定着率をあげて、職場から障がい者が離れてしまわないためにも障がい者が働きやすい環境を整えなければいけません。

平成25年度障がい者雇用実態調査(厚生労働省)によると、障がい者が職場をやめた理由として挙げられるのは以下の割合であると発表されています。

  • 個人的理由:56.5%
  • 職場の雰囲気や人間関係:33.8%
  • 賃金や労働条件に不満を感じている:29.7%
  • 疲れやすく体力や意欲が続かなかった・仕事が自分に合わない:28.4%

この離職理由を覚えておくと、どこを改善していくべきなのかが導き出せます。
たとえば、個人的理由と体力については企業側で改善するのは難しいのですが、職場の人間関係や労働条件については企業側で改善が可能ですよね。
障がい者が定着しやすい職場環境や、労働条件を整えるために企業側ができる工夫は多数あります。

社名公表を避ける目的で、職場環境を改善して定着率をあげるためには、上記のような対応方法が複数あります。
障がい者雇用の最新状況と雇用後の定着率についての記事では、より具体的な定着率をあげるためのノウハウを紹介しているので、参考にしてみてください。


6. まとめ

この記事では、障がい者雇用をしている会社の社名が公表されてしまう理由や流れ、そして社名公表のリスクなどについて解説してきました。

障がい者雇用をしようと努力しているけれど、雇用しなければいけない人数の障がい者を集められないと悩んでいる会社は少なくありません。
SDGsで注目されているからこそ、障がい者雇用の目標を達成できない会社として社名が公表されてしまう事態は避けたいというのが本音です。
社名公表を回避するためにも、障がい者雇用の社名公表に関する知識を把握しておきましょう。
そして、障がい者雇用を安定させるために、この記事で紹介した対応方法を試してみてください。


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この記事を書いた人

株式会社JSH|矢野 翔太郎

株式会社JSHにて障がい者雇用支援サービス「コルディアーレ農園」のスキーム開発から営業までを担当。
企業側の障がい者雇用の課題解決だけではなく、農園の開設や運営にも携わることで、障がい者雇用のリアルな現場にも正対。
関連法案や海外の雇用事情についての知見もあり、セミナー等を通じて障がい者雇用に関する様々な情報発信も行っている。

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