コラム詳細
2026/07/27
autorenew2026/07/27
障がい者を採用する前に読む「採用チャネル」完全比較
ハローワーク・就労移行・エージェント・農園型、自社に合うのはどれか
「障がい者雇用を進めなければならないとわかっているが、どこに相談すればいいのかわからない」——このようなお悩みはないでしょうか。
2026年7月、障がい者の法定雇用率が2.5%から2.7%に引き上げられ、雇用義務が発生する企業の範囲も「従業員37.5人以上」へと拡大されます。これにより、これまで障がい者雇用の経験がなかった中小企業も、新たに義務の対象となります。
本記事では、障がい者採用の主要チャネルを4タイプに整理し、費用・スピード・定着支援の観点から比較します。「自社に合うチャネルはどれか」を判断する材料として、ぜひご活用ください。
障がい者雇用に関する課題をお持ちの方はJSHにご相談ください。
【目次】
1. 採用ルート選びで「何から始めればいいか」と迷う企業が急増している
2. 採用チャネルは大きく4タイプ — それぞれの役割を整理する
3. 【比較表】4チャネルを費用・スピード・定着支援で整理
4. 採用チャネル選びで押さえておきたい2つの実務ポイント
5. チャネルは「組み合わせて使う」のが現実解
6. まとめ:自社のフェーズに合ったチャネルから始めよう
1.障がい者の採用ルート選びで「何から始めればいいか」と迷う企業が急増している
同調査によると、民間企業に雇用されている障がい者数は70万4,610人と過去最高を更新した一方で、実雇用率は2.41%にとどまっています。「雇用しなければならない」という認識はあっても、実際に動き出せていない企業が半数以上を占める現状があります。
その理由のひとつが、「採用ルートが複数あり、どこから始めるべきかわからない」という情報不足です。採用チャネルは大きく次の4タイプに分けられます。それぞれの役割を理解することが、採用成功の第一歩です。
- Aハローワーク(障害者専門援助窓口)
- B就労移行支援事業所との連携
- C民間障がい者専門エージェント
- D農園型・サテライト型支援サービス
以下で、各タイプの特徴を詳しく解説します。
2.採用チャネルは大きく4タイプ — それぞれの役割を整理する
ハローワーク
こんな企業に◎
初期段階から相談・助成金を活用したい
「障害者専門援助窓口」が設置されており、求人票作成から候補者の紹介・面接調整まで無料でサポートを受けられます。
障がい者採用で多くの企業が活用する「特定求職者雇用開発助成金」は、ハローワーク等経由の紹介が受給の必須要件です。直接募集では助成対象外となるため注意が必要です。
注意点
地域によって応募者の数に差がある。採用コンサルティングまでは期待しにくい。
就労移行支援事業所連携
こんな企業に◎
定着率重視・精神・発達障がい中心の採用を考えている
全国3,000カ所以上ある就労移行支援事業所と連携することで、企業の採用要件に合った候補者と出会え、雇用後の定着につなげられます。
厚生労働省調査(令和4〜5年度)によると、就労移行支援経由の就職後6ヶ月定着率は89.5%という高い水準です。企業費用負担ゼロで、就労後最大3年の定着支援も利用できます。
注意点
選考〜採用決定まで3〜6ヶ月程度かかるケースがある。
民間障がい者専門エージェント
こんな企業に◎
採用スピード重視・特定スキルを持つ人材を探している
障がい者雇用に特化したコンサルタントが企業の要件と求職者をマッチング。成功報酬型が主流で採用までは費用不要。書類選考・面接対策など採用プロセス全体をサポートするサービスも多くあります。
注意点
複数名採用や再採用を繰り返すと、結果的にコストがかさむこともある。年単位の費用対効果で判断すること。
農園型・サテライト型サービス
こんな企業に◎
ノウハウ不足・業務設計が難しい・専任担当者を置けない
農業などの明確な業務環境のもと、採用候補者の見極め・受け入れ準備・定着支援まで専門スタッフがサポートします。
3.【比較表】4チャネルを費用・スピード・定着支援・向いている企業で整理
| 項目 | ハローワーク | 就労移行支援連携 | 民間エージェント | 農園型サービス |
|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 無料 | 無料 | 無料(成功報酬) | 月額型が多い |
| 採用までの期間 | 1〜3ヶ月 | 3〜6ヶ月 | 1〜2ヶ月 | 1〜3ヶ月 |
| 定着支援 | 限定的 | 手厚い(最大3年) | サービスによる | 常駐スタッフあり |
| 助成金との相性 | ◎ | ○ | ○(要確認) | ○ |
| 業務設計サポート | なし | 部分的 | なし〜あり | あり |
| 向いている企業 | 公的機関・ 助成金活用希望 |
定着率重視・ 精神発達障がい中心 |
スピード・ スキル採用重視 |
ノウハウ不足・ 業務設計が難しい |
各チャネルに得意・不得意があります。「どれが正解」ではなく、自社の状況に合った選択が重要です。
4.採用チャネル選びで押さえておきたい2つの実務ポイント
障がい者雇用を進めたい企業の多くが活用する「特定求職者雇用開発助成金」には、重要な条件があります。ハローワークや認定された職業紹介事業者からの職業紹介を経由して採用することが受給の前提です。自社の採用サイトや一般求人媒体経由で採用した場合は対象外となります(出典:厚生労働省 制度概要パンフレット 令和6年10月版)。
採用ルートを決める前に「助成金を活用するか」を確認し、活用する場合はハローワーク経由または助成金対応の職業紹介事業者を選ぶことがコスト設計の前提となります。
採用後に何もフォローがなければ、約4割が1年以内に離職するリスクがあります。採用チャネルを選ぶ際は、入社後の定着支援がそのチャネルに含まれているかを必ず確認してください。
就労移行支援は最大3年間の就労定着支援が利用できます。農園型は常駐スタッフによる日常的なフォローがあります。民間エージェントはサービスによってアフターフォローの有無が異なるため、契約前の確認が必須です。
5.チャネルは「組み合わせて使う」のが現実解
採用チャネルは1つに絞る必要はありません。実際、複数チャネルを組み合わせて運用している企業は少なくありません。たとえば、次のような段階的な活用が効果的です。
このように複数チャネルを組み合わせることで、採用の選択肢を広げながらリスクを分散できます。「一か八か」の採用ではなく、自社の採用力を継続的に高める仕組みとして設計することが大切です。
6.まとめ:自社のフェーズに合ったチャネルから始めよう
障がい者採用の主要チャネルを4タイプで比較してきました。ポイントを整理します。
- A
ハローワーク:無料で使える基本チャネル。助成金を活用したい場合は必須
- B
就労移行支援:定着率が高く、精神・発達障がいのある方を長期雇用したい場合は特に有効
- C
民間エージェント:採用スピードと専門性が強み。総コストの試算を忘れずに
- D
農園型サービス:業務設計から定着支援までサポート。ノウハウ不足の企業に向いている
2026年7月に法定雇用率が2.7%へ引き上げられ、企業への要求はさらに高まっています。採用から入社・定着まで半年〜1年程度かかることを踏まえると、今すぐ動き出すことが重要です。まずは「どのチャネルから始めるか」を決め、最初の一歩を踏み出しましょう。
コルディアーレ農園は「採用から定着まで」サポートします
「業務の切り出し方がわからない」「採用ノウハウがない」「定着支援の体制が整っていない」——そのようなお悩みをお持ちの企業様に、コルディアーレ農園はお応えします。
農園での就労という明確な業務環境のもと、採用候補者の見極め・受け入れ準備・入社後の定着支援まで一貫してサポートします。
法定雇用率2.7%への対応をゼロから考えたい企業様の無料個別相談を随時受け付けております。
参考資料
- 厚生労働省「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」(2025年12月19日公表)
- 厚生労働省「障害者の法定雇用率引上げと支援策の強化について」
- 厚生労働省「特定求職者雇用開発助成金 制度概要パンフレット」(令和6年10月版)
- JEED「障害者の就業状況等に関する調査研究」
- パーソルダイバース「チャレンジラボ|就労移行支援事業所と連携する 採用・定着のためのポイント」
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