
【障害者雇用】特別支援学校から採用する方法~従業員2,000名規模のメーカーのケース~
今回、約2,000名の従業員を抱える大企業で、障害者雇用率を達成しているメーカー企業の障害者雇用の担当者にヒアリングを行いました。
同社は特別支援学校との関係づくりを行い、積極的に受け入れを行っているようです。そんな同社の担当者に、どのように特別支援学校と関係づくりを行い受け入れを行っているか、また、職場での課題など生の声を聞きてきました。同じく、特別支援学校からの受け入れを検討したい企業や、従業員規模が多い企業の担当者様におすすめです。是非、ご覧ください。
今回インタビューにご協力頂いた方
- 部署: 人事部(障害者雇用に限らず人事関連全般)
- 経験年数: 障害者雇用は10年弱
- 従業員規模: 約2,000名
- 業種: メーカー
- 障害者雇用の採用人数等の状況を簡単にお聞かせください。
従業員2,000名規模で雇用率はギリギリですが達成しています。ただ、法定雇用率が2.3%に引き上げされる際には不足が出るので、追加で採用する必要があります。
採用ペースは年に1~2名ほどです。私自身は約10名ほどの採用に関わりました。
どのような経路から障害者を採用していますか?
基本的に2つあります。
1つは特別支援学校からの受け入れです。だいたいの採用がこの経路ですね。
もう1つがハローワークです。
採用人数自体が年に1~2名ほどのペースでそこまで多くないため、特別支援学校からの採用だけで決まることが多いです。
ですから、人材紹介エージェントからの営業もよく来ますが、すでに間に合っているためお断りしています。
特別支援学校からの受け入れはどのようなフローで行われていますか?
特別支援学校からは製造職での採用が多いので、実習で業務を体験してもらってから採用しています。
色々な事業部がローテーションで受け入れを担当し、人事部が交渉する流れです。
実習を通してお互いの認識のすり合わせが出来るため、実習の現場でOKが出れば採用するような流れです。
特別支援学校からの受け入れで良いことはどのような点でしょうか?
長年、同じ特別支援学校とお付き合いしており良好な関係を築けています。密に連絡を取り合っていて業務の内容や条件もよくご存じなので、ミスマッチが少なく採用決定率が高いことは非常に助かっています。
特別支援学校と比べるとハローワークからの採用は決定率が低いです。応募者のやりたいことと私たちが任せたい業務が食い違うことが多いですね。
採用が順調である中で、職場の定着について課題はございますか?
退職してしまうことはほとんどないのですが、入社して数年たつと休みがちになったり、休職してしまったりすることがあります。
現場では自己判断で業務を進めず、わからないことがあれば上長の判断を仰ぐように言っています。ですが慣れてくるとそれが緩んできて、自己判断で業務を遂行しミスが出て、結果として休職してしまうなどのケースです。
定着における課題は年に数回の面談等で、現場から課題として上がってきます。その都度、支援センターの担当者にきいてもらうなどして改善に取り組んでいます。
退職が少ないとのことですが、退職を未然に防ぐための取り組みをお聞かせください
入社前に学校を通して支援センターに登録してもらうことを徹底していますね。さらに、入社する前から受け入れ部署と全員で顔合わせを行うようにしています。
顔合わせのメンバーは、学校、支援センター、本人、保護者、受け入れ部署、人事です。その顔合わせの場で、仕事をする場所や内容、福利厚生についてひと通り説明し、社内の診療所や保険師の制度なども共有しています。
まとめ
特別支援学校を利用する企業にヒアリングした結果、以下のようなメリットがあることがわかりました。
- 長期的な関係を築くことが出来るため、条件や業務内容のミスマッチがない
- 紹介エージェントへの紹介手数料などの費用が削減される
また、事前に関係者全員で顔合わせし、年に数回の面談等で課題をすりあわせる等の工夫も重要です。
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この記事を書いた人
株式会社JSH