コラム詳細
2026/07/10
autorenew2026/07/10
おすすめの障がい者定着支援サービスの選び方|定着率より大事な要素とは
「障がい者定着支援サービスは、どのような基準で選べばよいのだろう」
「早期離職してしまうのは避けたい…」
障がい者雇用を検討している企業様から、このような声を多く伺います。
私たちJSHは、看護師や精神保健福祉士などの有資格者とともに、現在250社の企業様、1,800名の障がいのある方々の就労を支えています。
その実績を積み重ねるなかで、見えてきたことがあります。
障がい者雇用は、採用人数や定着率だけを追う雇用管理では、長く続かないことが少なくありません。
成功の鍵は、「雇用の質」に基づく支援体制を構築できるサービスを選ぶことにあります。
「雇用の質」とは、障がいのある方ご本人が持てる能力を十分に発揮し、適正な評価のもとで、活き活きと長く働き続けられる状態を実現できている程度を示す概念です。
厚生労働省の議論においても、
・適正な雇用管理
・能力開発
・雇用成果の社内への還元
・リスクマネジメント
といった観点から、「雇用の質」の確保が重視されています。
しかし実際には、サービスによって支援の体制や内容にはばらつきがあるのが実情です。
サービス選びによっては、定着が進まなかったり、障がい者雇用が思うような形で根づかなかったりするケースもあります。
そこで本記事では、私たちのこれまでの支援経験をもとに、障がい者雇用を長期的な安定へ導くために欠かせない、障がい者雇用支援サービス選びの4つのポイントを解説します。
| ポイント | 選ぶべきサービスの特徴 | 注意したいサービスの特徴 |
| (1)採用前から入社後まで、同じ専門スタッフ が継続して関わる | ・採用前のアセスメントから入社後のフォローまで、同じチームが一貫して携わる
・本人の特性を深く理解したチームが継続関与する |
・採用後、担当チームが完全に切り替わる
・入社後、情報が引き継がれず支援が分断されている |
| (2)看護師・有資格者が現場に複数名常駐 | ・看護師、有資格者が複数常駐し、突発的な体調急変やトラブルに即座に対応できる | ・看護師、有資格者が常駐していない
・有資格者が巡回のみで、現場に不在の時間がある |
| (3)働く意欲とやりがいを継続的に支える仕組み | ・習熟状況や成長の過程を定期的に可視化する仕組みがある
・成長実感や就労意欲の向上を促す働きかけがある |
・能力開発やキャリア形成の視点がない
・成長や貢献を実感できる機会が乏しく、働く意欲ややりがいにつながりにくい |
| (4)外部の医療機関・地域社会・家族・福祉と連携 | ・医療機関・福祉機関・行政などの外部機関と連携している
・ご本人のご家族や、これまで関わってきた支援者とも連携し、一人ひとりに合わせた支援体制を整えている |
・医療機関や福祉機関との連携がない
・家族や支援者との情報共有の仕組みがない |
これらの観点が十分でないと、早期離職や現場担当者の負担増加といったリスクが高まりやすくなります。
障がい者雇用支援サービスを選ぶ際は、この4つのポイントをできるだけ満たしているサービスかどうかを確認することをおすすめします。
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この記事を監修している私たちJSHは農園型障がい者雇用支援サービス「コルディアーレ農園」を運営しています。導入企業数は250社、障がい者受入数は1,800人にのぼります。 具体的なサービスや強みについては下記で詳しくお伝えしていますので、ご興味があればご覧ください。
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※本記事で記載している実績は、2026年6月時点での情報を元にしています。
1. ポイント(1)採用前から入社後まで、同じ専門スタッフが継続して関わるサービスを選ぶ

まず第一に、採用前から入社後まで、同じ専門スタッフが継続して関わるサービスを選ぶことが大切です。
なぜなら、採用時と入社後で担当者が変わってしまうと、本人の特性や配慮事項の伝達に齟齬が生じ、ミスコミュニケーションによる離職リスクが高まるからです。
障がい者雇用を安定させるための第一歩は、採用と定着を切り離して考えないことです。
入社前から本人の強みや課題を深く理解しているチームが継続的に伴走することで、障がいのある方本人も安心して業務に取り組むことができ、企業様側も一貫したアドバイスを受けることが可能になります。
この一貫性こそが、ミスマッチを防ぎ、信頼関係を基礎とした定着を実現する土台となります。
サービスを選ぶ際は、採用前のアセスメントから入社後のフォローまで、同じ専門職が一貫して関わる体制があるかを確認してください。
| 選ぶべきサービスの特徴 | 注意したいサービスの特徴 |
| ・採用前のアセスメントから入社後のフォローまで、同じチームが一貫して携わる
・本人の特性を深く理解したチームが継続関与する |
・採用後、担当チームが切り替わる
・入社後、情報が引き継がれず支援が分断されている |
2. ポイント(2)看護師・有資格者が現場に複数名常駐しているサービスを選ぶ

次に重要なポイントが、有資格者が現場に複数名常駐するサービスを選ぶことです。
障がいのある方は、精神面や身体面で疾患を併せ持っているケースが多く、日々の体調管理が定着の生命線となるからです。
業界全体を見ると、看護師が複数拠点を曜日替わりで回る「巡回型」、あるいはそもそも看護師を配置していない構成も少なくありません。
しかし障がい者雇用の現場では、症状やトラブルは看護師が来る日に合わせて起きるわけではありません。
週に数回の巡回では、突発的な症状への即応も、日々の継続的なメンタルケアも、構造的にカバーしきれない領域が生まれます。
場合によっては、重篤な事故につながるリスクも否定できません。
一方で、看護師が毎日血圧や体温を測定し、服薬状況やメンタル面の変化を確認する体制があれば、異変を未然に防ぐことが可能です。
例えば、JSHが運営するコルディアーレ農園では、すべての農園に看護師を配置することで、有資格者が不在の日が発生しないよう運用しています。

専門スタッフが常駐していることで、毎日の健康チェックによる予防的ケアはもちろん、てんかん発作や意識消失といった突発的な症状にも、落ち着いた一次対応や医療機関連携が可能です。
医療と福祉の両方の知識を持つ専門職が日常的に隣にいることが、本人にとっても企業様にとっても安心の土台となります。
| 選ぶべきサービスの特徴 | 注意したいサービスの特徴 |
| ・看護師などの有資格者が複数常駐し、突発的な体調急変やトラブルに即座に対応できる | ・看護師などの有資格者が常駐していない
・有資格者が巡回のみで、現場に不在の時間がある |
「巡回」でも「不在」でもなく、全拠点に複数の有資格者が常駐しているかどうかは、サービス全体の質を見極める大きな指標となります。
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ポイント 有資格者の常駐体制を見極める方法 |
| 検討しているサービスが、リスクに対応できる体制を整えているかを見極めるためには、問い合わせの際に以下の2点を確認してください。
① 1拠点あたりの有資格者数は何名いるか 「有資格者が何名在籍しているか」という総数だけでなく、1拠点あたり何名配置されているかを確認しましょう。 複数名常駐をうたっていても、拠点数に対して有資格者数が少ない場合は、実質的に1名体制となる可能性があります。 ② 利用者数に対して何名の看護師を配置しているか 利用者数に対する看護師の配置比率も重要な判断材料です。 1つの目安ですが、JSHでは独自の基準として、利用者約50名に対して看護師1名を配置する考え方を採用しています。 サービスごとの配置基準や考え方を確認することで、支援体制の充実度を見極めやすくなります。 |
3. ポイント(3)働く意欲とやりがいを継続的に支える仕組みがあるサービスを選ぶ

次に確認すべきは、意欲とやりがいを継続的に支える仕組みがあるサービスであるかどうかです。
雇用の質を高めるためには、障がいのある方本人が成長を感じ、会社に貢献しているという実感を持てる環境が欠かせません。
そうした実感は、福祉的就労では得られない「一般就労としてのやりがい」につながり、長く働き続けるための重要な要素となります。
具体的には、業務を細分化した上で半年などの期限を設けて、
・スキルの習得状況を可視化する能力開発のチェックシート
・ポジティブな表現を用いた目標設定シート
などを運用しているサービスが理想的です。
例えば、コルディアーレ農園では、水耕栽培の業務プロセスを細かく分解し、
「丁寧にできる」
「周囲に配慮しながらできる」
といった習熟度の段階を加えた、合計170項目に及ぶ独自の能力開発チェックシートを整備し、企業様の農園管理者様にも進捗を確認いただける体制を整えています。
企業様が主体となって活用し、定期面談や処遇への反映を行えると、能力開発やキャリア形成につながっていきます。
こうした能力開発を通じて成長を実感できることが、本人の自信や就労意欲の向上につながります。
その積み重ねが、長期的な定着を支える原動力となるのです。
| 選ぶべきサービスの特徴 | 注意したいサービスの特徴 |
| ・習熟状況や成長の過程を定期的に可視化する仕組みがある
・現場で障がいのある方にポジティブなフィードバックをしている ・成長実感や就労意欲の向上を促す設計がある |
・能力開発やキャリア形成の視点がない
・成長や貢献を実感できる仕組みがなく、働く意欲ややりがいを継続的に支えられていない |
障がいのある方本人の意欲と成長を、継続的に支えられる仕組みがあるサービスを選びましょう。
4. ポイント(4)医療機関・福祉機関・地域社会・家族と連携しているサービスを選ぶ

最後に確認したいのは、医療機関・福祉機関・地域社会・家族と連携しているサービスであるかどうかです。
障がいのある方の安定した就労を維持するためには、生活を支える家族や福祉行政機関の協力が欠かせません。
家庭環境の変化や体調の悪化によって勤務に影響が出た場合でも、家族や福祉担当者、医療機関と情報共有できる体制があれば、早い段階で対応策を検討できます。
例えば、JSHが運営するコルディアーレ農園では、次のような取り組みを行っています。
| ・職場を単なる作業場ではなく、医療機関、家族、地域の福祉行政機関をつなぐ「プラットフォーム」として機能させている
・本人が入社前に利用していた福祉サービスの担当者が、入社後も面談を継続できるようにし、専門職チームと情報共有を行っている |
障がいのある方は、地域のさまざまな機関に支えられて生活しており、それらとのつながりが保たれていることが、安定した定着の鍵となります。
| 選ぶべきサービスの特徴 | 注意したいサービスの特徴 |
| ・医療機関・福祉機関・行政などの外部機関と連携している
・ご本人のご家族や、これまで関わってきた支援者とも連携し、一人ひとりに合わせた支援体制を整えている |
・医療機関や福祉機関、行政との連携がない
・家族や支援者との情報共有の仕組みがない |
障がい者雇用は職場の中だけで完結するものではありません。
企業様が一社だけで課題を抱え込まないためにも、多機関連携による支援体制が整っているサービスを選ぶことが重要です。
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ポイント 多機関連携の支援体制を見極める方法 |
| サービスが本当に多機関連携による支援体制を整えているかを見極めるために、以下の2点を質問してみましょう。
① 体調悪化やトラブル発生時に、家族や医療機関、福祉機関とどのように情報共有する仕組みがあるか 万が一の際に、家族や医療機関、福祉機関とどのように連携するのかを確認しましょう。日頃から情報共有の仕組みが整っているサービスほど、早期対応につなげやすくなります。 ② 入社前から関わってきた支援者との連携を、入社後も継続しているか 本人が利用していた福祉サービスの担当者などと、入社後も情報共有や面談を継続しているかを確認しましょう。支援者との連携が継続されることで、本人の変化に気づきやすくなり、一貫した支援につながります。 |
5.まとめ
障がい者雇用を成功させるためには、早期離職の防止や職場への定着まで見据えた支援サービス選びが欠かせません。
本記事で紹介した4つの基準は、そのために押さえておきたい重要なポイントです。
・ポイント(1)採用前から入社後まで、同じ専門スタッフが継続して関わるサービスを選ぶ
・ポイント(2)看護師・有資格者が現場に複数名常駐しているサービスを選ぶ
・ポイント(3)働く意欲とやりがいを継続的に支える仕組みがあるサービスを選ぶ
・ポイント(4)医療機関・地域社会・福祉機関・家族と連携しているサービスを選ぶ
障がい者雇用において「雇用の質」を真に追求し、安全管理や能力開発まで見据えた支援を提供できるサービスは、限られているのが実情です。
そのため、依頼先がどのような人員体制で、どういった支援を行っているのかを確認したうえで選ぶことが重要です。
この記事を参考に、貴社が信頼できるパートナーと出会い、障がい者雇用を安定させられることを願っています。
最後に、私たちJSHは、医療・福祉の有資格者を多数擁し、農園に専門職が常駐する支援体制を構築してきました。
具体的なサービスや強みについては下記で詳しくお伝えしていますので、ご興味があればご覧ください。
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